情景の彼方に

f(x)を追っかけ、SHINeeを伝説と崇め、block.bを天才と賛辞し、got7を脳内彼氏にした管理人が考察する「よろず趣味ブログ」 突然書いたり書かなかったり、超絶気まぐれ更新ですので悪しからず

武器を捨てた青年の転身 〜GOT7 니가 하면(If You Do…)考察〜

 

 

 

最高の舞台とはどのような舞台なんだろう。
たまに考える事があります。
好みもあるでしょうが、韓国歌謡界にハマった人ならば舞台に対して『一定の完成度』を求めて好きになったんじゃないでしょうか。勝手にそう解釈しているのですがどうでしょう*1

ビジュアルから入るにせよスタイルから入るにせよ、初期段階でチェックするのは恐らく舞台動画だと思われます。

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何を隠そう加藤はSHINeeのリンディンドンが決定的な一打であった…あの素晴らしい舞台…


つまり逆に言えば舞台動画でつま弾きにしたグループも存在するはず。
そういうワケもあり、新人がデビューすると加藤的には『舞台の完成度』に注目しています。MVよりまずそちらをチェック。
MVの出来や楽曲の善し悪しは、良くも悪くも事務所のお仕着せですからね。

そう、『舞台の完成度』が今後の人気を左右していると言っても過言では無いのである!

 

何が言いたいのか。
結論から言うと、読者の皆さんは未だ本物の舞台というものを見つけていないかもしれない。
この場合「何を本物の舞台と言うのか」という議論で3日は語り尽くせそうですが、ここで私が言っている「本物の舞台」というのは「自分好みの舞台構成」と取り敢えず言い換えて下さい。

その点で非常にイチオシグループとして推薦したいのがGOT7(以下がっせ)

2014年にJYPの最強新人として送り出された7人組ボーイズグループです。
マーシャルトリッキングアーツなるものを取り入れたダンスをしているというのは多分殆どの方が知っているはず。調べれば一瞬で出ますので簡単にだけ言うと、舞台を縦横無尽に飛び回る青年達、と思っておけばほぼ間違いないでしょう。

この記事の動機を凄く端的に言うと、がっせが自分好みのドンピシャな舞台だと言いたいわけではなく、
今年二度目のがっせカムバの為に認知度を上げたい。ていうかそろそろ1取らせてあげたい(もう新人の域は超えてもうたで…)。それだけでこの記事書いてます。
なのでメンバー個人個人の説明、紹介など諸々は他の素晴らしいブログ様にお任せして、
がっせ新曲「니가 하면」にフューチャーして、メンバーのビジュアルを讃えつつ(ここ大事)MV考察、楽曲考察を行っていきたいと思います。

 

 

 


題して!

〜니가 라면 feat.加藤〜

 

 

www.youtube.com

 止めないで見てね!最後まで見てね!

 

 

 

 

MV編

 


まずはメンバーの役柄から

・まるで幽霊屋敷に住む一人主のようなマーク
・バーに繰り出しに(知らんけど)夜の街を歩くJB
・(明らかに動き辛い)かっちりした服でサンドバッグを叩くジャクソン
・美術室なのに(何故か)野球ボールで壁当てをする(優等生なんだかそうじゃないんだかよく分からない)Jr.
・ひたすら壁を赤い塗料で汚すヨンジェ
・バットを持ちながら(何故か)屋外にあるソファーに寝転ぶベムベム
・彼女の部屋と思われる1704室のドアを(目立ちすぎるミントカラーの背広で)ぶん殴るユギョム

うーん、どれも変人奇人ぞろいですが、敢えて最も奇人を選ぶとすればベム氏が1番かな…バットを持って寝転ぶ自体が可笑しいのにソファーがなぜか屋外…今時フリーマーケットでもそんな光景無い

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ソファーに横たわるベム氏

 

まあ揃いも揃ってあり得ないほどの奇人っぷり。

あの爽やかながっせは何処へ…と捜索願を出されても可笑しくないレベルの生まれ変わりっぷりですね。
だからこそのタイトル・MAD(気の狂った)なのかそうか、と取り敢えず納得(正解かどうかは知らない)。
GirlsGirlsGirls(以下GGG)もAも하지하지마(以下ハジハジマ)も딱 좋아(以下タッチョア)も、
歌詞、楽曲、ダンス、衣装、どれを取ってもあの年代にしか作り上げられない結晶みたいな爽やかさを持っていたのに、今回の曲では前面にダークっぽさを打ち出してきたあたり、JYPの本気を感じます。


一貫してメンバーは
MV前半→表情演技
MV後半→破壊行動

という実に分かりやすくバイオレンスな作りになっております。
韓国のミュージックビデオといえば、代名詞のようにバットで殴る*2椅子で殴る*3、最早自らの拳で殴る*4、と言ったように破壊行動が多く見られる韓国音楽界。
ありきたりと言えばありきたり*5のMV展開ですが、がっせの場合この時期のこのタイミングで出してきたということに意味があると思います。

元々がっせの持っていたイメージは、元々デビューしていたJJProjectを踏襲し、それをアップデートした「やんちゃ系年下アイドル」
スマートにソツなく舞台の一部として活動するアイドル(ここでは「偶像型アイドル」*6とする)と言うよりは、舞台はあくまで舞台で主体は自分というような「自由型アイドル」*7に近い存在でした(個人的な見解ではがっせは「自由型アイドル」の中でも限りなく「偶像型アイドル」に近い)。
GGGやAは自分が恋愛に対して優位にいて、相手の女性をやや揶揄うような「오빠(オッパ)ソング」
ハジハジマやタッチョアはどちらかと言うと年下目線の「남동생(弟)ソング」

 

この2つのカテゴリー、かけ離れているようでその実どちらも「やんちゃ系年下アイドル」点では殆ど変わりないです*8
オマケにタッチョアで「可愛らしさ」を全面に出してきた後にこの曲を出す。
その上殆ど完全に「やんちゃ気質」を消していた。
この「やんちゃ気質」が、がっせの持つ爽やかな年下像を作っていたと言えるので、
逆に言えば「やんちゃ気質」が無くなったことにより「自由型アイドル」から「偶像型アイドル」へと華麗な転身を遂げたわけです。

がっせは元々の自分のイメージを超えてきたと言えるでしょう。

ユギョムとベムベムですら、未成年だと言われないと分からない(私は既に知っているので何とも言えないけども、もし初めて知ったという方がおられたら是非お聞きしたい)。
凄いよがっせ…!涙

 

 

楽曲編


楽曲は一度聴いてあまり好きではない曲だったのですが、音の配列はとても綺麗で、まあ流石のJYPクオリティーと言わざるを得ないです。
正直サビにかけての盛り上がりも充分だと言えないしイントロで盛り上げた割に静かな始まりだし、普通っぽくて普通じゃないこの曲。

加藤としては「次はこう来るかな…」という脳内で作り上げた音程をことごとくへし折られて、少し困惑するというのが本音ですが、それがリピート効果を催してる気もする…(JYP凄い…)。

でも歌詞はとってもいいと思う。冒頭のジュニオパートも気持ちいいし、ラップのバックグラウンドが静かなのも◎。
若干女の子に振り回されすぎでややSMっぽいけど、EXOの曲はことごとく売れているからこういう歌詞が流行るんでしょう。
個人的にはがっせにはもっと闇からの使者みたいな曲がいいと思っていたので*9丁度いいかなと。タッチョア!👌


 

 

パフォーマンス編

 


最後にダンスについて。
これは文句付けようのない素晴らしさ。
飛んだり跳ねたりが減って「がっせらしさ」が少なくなったとしても、他のアイドルグループと差別化出来る高難度なダンス。しかもお洒落。
そして大手事務所なだけあって皆表情の作り込みが上手い!
韓国アイドルは総じて表情を魅せる演技はとても上手だと思うけど、車をひたすら破壊するベムベムとスプレー缶を投げ捨てるヨンジェの瞳の空虚さが100点!!あの焦点が合ってなさそうな瞳100点!(アイドルとしてどうなんや)

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やるせない気持ちのまま汚すヨンジェ〜

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空虚な瞳のままサイドミラーを破壊するベム〜

しっちょんまんじょめしっちょーー!(10点満点中10点/by 2PM)


ヨンジェは顔の演技させたらピカイチですね。ああいうのは監督の要求を自分の中に取り込んだ上で如何に自分の世界に入り込めるかということが大事だと思うので、ヨンジェは本当にマイペースな人なんだと思います。彼の可能性怖い…
またもヨンジェを褒めるようで謎の申し訳なさに駆られるのですが(ちなみに加藤はユギョム推し)、ヨンジェ本当にダンス上手くなった。
加藤はイムゼボムさんみたいにヨンジェに盲目ではないので「ユギョムより上手い!」とは言わないけど、真に努力家だなあと心底頭が下がる思いです。
最初は人から教えられたことを自分の中に取り込むのが上手に出来る器用な人だと思っていたけど、このレベルまで来ると最早器用とか素質とかでは語れない。きっと睡眠を削って努力したんでしょう。寝てなくても平気そうな目もしてるし(失礼)。

 

個人的には倒れ込むジャクソンが好き(キャプは無し)

 

 

 

総括

 

 

とこんな風に、
衣装良し、ダンス良し、楽曲(まあ)良し、ビジュアル最高とくれば一位も目前です。のはずです。
(加藤はとにかくハジハジマで何で一位取れなかったのかあまり理解出来ない)

今までのMVは皆で行動する場面が多々見受けられたのに今回のMVはそれが全く見られないあたりが、
またがっせの新しい船出を暗示するようで楽しいですよね?もう一回見たくなりますよね?はい上に行ってもう一回見てみよう!1位貢献してみよう!
集団行動をすることによって図らずも「男子高校生の仲良しグループ感」が滲み出ていたのに、そんながっせも今回の活動では見られないのね…Aのようなわちゃわちゃ感もタッチョアのような可愛らしさも見られないのね…くどくど
男性アイドルのセクシー化は大歓迎な加藤だけど、やはりある種の寂しさは免れない。親鳥の元を離れてしまう小鳥を見ているようだよ…って違うか。

 


長い間韓国アイドル界を見てきても、良い舞台というのは分からない。
けれども青年達がこうして1つ1つの舞台に全力を尽くしている場面はいつ見ても素晴らしいと思う。どうかこのまま初心を忘れずに。
がっせが皆さんの舞台コレクションの1つに組み込み込まれる事を願って、最後に可愛すぎる推しの写真を貼って(cr:200%様)終わりにしましょう。

 

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可愛すぎやろ…!

 

*1:韓国アイドルにあって日本アイドルに無いもの。これは面白い議題だと思います。また逆も然り。

*2:ボーイズグループは探せばわさわさ出てくるけど、ガールズは2NE1のI AM THE BESTしか思い浮かばず。ガールズであれば教えて欲しいです。

*3:ボーイズグループで探せばすぐに見つかる。と思う。

*4:ボーイズグループは多いのでガールズに限って言うと、あの清純の代表の少女時代ですら結構ビンタしてる。

*5:何故破壊行動が多く見られるか?
様々な理由が考えられると思うが、加藤的には「手っ取り早い方法強さのアピール」「アメリカ文化への強い憧憬」の2点が8割を占めると考えている。これは大変興味深い議題だと思います。

*6:このカテゴリーにはSM所属アイドルが名を連ねるかと。EXO、SHINeeは典型的「偶像型アイドル」

*7:決められたダンスを完璧にこなすというよりむしろ、自分達こそが舞台。自分達こそが作品という舞台を作り上げるアイドルグループ。例えばbig bang、block.b、防弾少年団など。その中でもバンタンはbig bangに近いし、ブラビはかなり偶像型からはかけ離れていると思う

*8:曲調・コンセプトによってアイドルのイメージはそう簡単には変わらないという事の表れかと。SHINeeのRingDingDongが分かりやすい例。年端も行かぬ少年がそういうコンセプトが身に馴染まないのか、それとも滲み出る新鮮さが勝るのか。

*9:がっせほど笑顔の似合うグループは少ないと思うので、練習動画も同時に流しギャップで世の女性達の心を掴み取ろうという魂胆。実際加藤ががっせにハマったのは練習動画である。